第24回日本トラウマティック・ストレス学会学術総会(Japanese Society for Traumatic Stress Studies)

会長挨拶

第24回日本トラウマティックストレス学会学術総会
会長 西 大輔
(東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野 教授)
会長:西 大輔 写真

このたび、第24回日本トラウマティックストレス学会学術総会の会長のご指名をいただき、令和7年8月2日(土)、3日(日)の2日間にわたって開催させていただくことになりました。本学術総会の開催にあたり、ご支援とご協力をいただいているすべての皆様に深くお礼を申し上げます。

近年、メンタルヘルスを含む様々な領域で、当事者参画や当事者との共同創造の重要性が広く認識されるようになってきています。そこで今回の学術総会のテーマは「『当事者』と考えるトラウマティックストレスとレジリエンス」といたしました。
基調講演には、当事者学の第一人者としてご高名な東京大学先端科学技術研究センターの熊谷晋一郎先生をお招きします。また、サバイバーの方々にご登壇いただくシンポジウムをはじめ、多様な視点からトラウマティックストレスとレジリエンスについて深く考え、学び合う場にできるよう、準備を進めているところです。

また『当事者』に括弧をつけているのは、すべての人が何らかの意味で当事者性を持っているということに改めて目を向ける意味が込められています。誰もが自分自身の経験を通じて”トラウマ”に向き合い、それをどう受け止め、乗り越えていくかという課題に直面しています。多様な経験から得られる学びは、よりよい支援や介入について考えることにつながるだけでなく、私たち自身への新たな洞察をもたらすものにもなり得ます。

本大会が、トラウマティックストレスとレジリエンスに関する新たな発見をもたらし、参加者の方々にとって有意義な機会となることを心より願っております。また、日程が合わない方々もいらっしゃると思いますが、参加登録していただければオンデマンドでプログラムを後日配信させていただく予定です。会員の方々はもちろんのこと、トラウマティックストレスやレジリエンスにご関心を持っておられる多くの方々のご参加を心よりお待ち申し上げております。